Fri August 3, 2012 [ Comments: 0 ]
それにつけても
学生の頃 吉行淳之介のエッセイが好きだった
という話は 前にも書いたけど
なかでも 執筆に行き詰まったときには なぜか川柳が頭に浮かぶ
という話が 不思議と今でも記憶に残っている
最後に 「それにつけても 金の欲しさよ」を据えると
頭にどんなフレーズが来ても 見事に 奥ゆかしい作品になる
と うそぶいて書いていた
古池や それにつけても 金の欲しさよ
蝉時雨 それにつけても 金の欲しさよ
ってな感じ 吉行氏らしいニヒルなジョークなんだけど
年を重ねるにつれて その心境が 僕も分かったりするのである
では一句
阿波おどり それにつけても 金の欲しさよ