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それにつけても

学生の頃 吉行淳之介のエッセイが好きだった

という話は 前にも書いたけど 

なかでも 執筆に行き詰まったときには なぜか川柳が頭に浮かぶ

という話が 不思議と今でも記憶に残っている

最後に 「それにつけても 金の欲しさよ」を据えると

頭にどんなフレーズが来ても 見事に 奥ゆかしい作品になる

と うそぶいて書いていた

古池や それにつけても 金の欲しさよ

蝉時雨 それにつけても 金の欲しさよ
 
ってな感じ 吉行氏らしいニヒルなジョークなんだけど
 
年を重ねるにつれて その心境が 僕も分かったりするのである
 
では一句
 
阿波おどり それにつけても 金の欲しさよ