就職

ボクが就職したのは　1989年

元号が平成に変わった年だった

パーソナルコンピュータのソフトウェア・メーカーで

当時はソフトハウスと呼ばれていた

IT　というコトバなんぞは存在せず　

ひっそりと地方都市で　深夜まで青白い灯りが漏れる社屋は

薄気味悪い不夜城と　周辺の人たちに呼ばれていた

ベンチャー企業　というコトバが出始めた頃だった

当時　就職先として人気だったのは

金融　航空　商社　広告代理店　あたりだったと記憶する

就職を反対される　同期社員も　たくさんいたようだ

ソフトハウスには　夢のようなモノが　満ちていた気がする

とうぜん　無気力でつまらない先輩も　たくさん居たけれど

突飛な場所を選んだコトの自負を持つ　熱い人たちが台頭し　

なにか　世の中を　変えようとする雰囲気があった