力 と カ

次の日曜日に　徳島市長選があるとのことで

「選挙公報」が　ポスティングされていた

現職候補のキャッチコピー：未来（あす）をひらく力。

対抗馬のキャッチコピー：市民の手で変えよう！！ 徳島

どちらも予定調和の域を出ない　無味乾燥な言葉で

思い切ったねえ〜　という驚きや

背筋が伸びました！　という共感はない　　

政治家は　言葉が命である　と誰かが言っていたが

この二人の命は　こういう命だ

書きたかったのは　それではない

僕がひっかかったのは　「力」という文字だ

ゴシック体で書くと　カタカナの「カ」と同じように見えてしまう

「力」という漢字は　経年劣化の少ない　魅力的な言葉だと思う

コピーは　短さが　アドバンテージにもなるので

この　カタカナとの誤認問題は　いつも悩ましい

「ちから」では弱々しいし　「チカラ」では軽い

明朝体にすると　かなり改善されるが

それはデザイナーの領域であり　僕が決められることではない

「力」が「か」に　見えてしまうと　例えばこうなる

未来をひらくか。　

他人事ながら　胸がざわざわする

「力」という言葉の選択は　とても勇気がいるので

僕は　正直　避けることも多い